寒暖がくり返され、近づく春の気配を感じる今日の佳き日に、ご来賓並びに保護者の皆様のご臨席を賜り、その祝福を受けて北海道旭川東高等学校・定時制課程・第58回卒業証書授与式を挙行できますことを、先ずもって厚くお礼申し上げます。
さて、ただいま4年生8名、3年生4名、合計12名の生徒諸君に卒業証書を授与いたしました。本校における努力が実り、卒業証書を手にした今、喜びも一入でありましょう。 本校では、いわゆる「3修制」を採用しており、今年度で10年目をむかえます。「3修制」とは、高卒認定試験における合格科目や、取得した資格を卒業単位として認定するもので、本校ではこの「3修制」により、4年かかるところを3年間で卒業できる道を開きました。これを活用して卒業する3年生4名の努力を高く評価したいと思います。
さて、皆さんは、希望と不安を胸に入学以来、学校標語「シマレガンバレ」の精神で、たゆまぬ努力を続けてきたこと、また様々な活動を通して、先生方や友人との間に素晴らしい人間関係を築きあげ、自分を一段と成長させたことに対し敬意を表します。
卒業にあたり、私は皆さんに二つお話ししたいと思います。
一つは「出会いを大切にしよう」ということです。皆さんは、卒業後それぞれの進路に進みますが、そこでは、また新たな人との交流が始まり、その中には一生涯の親友になる人や、尊敬できる恩師や先輩がいるかもしれません。反対に、馴染めない人がいることもあります。ここで私が、皆さんに強調したいのはこの「新しい出会いを大切にしよう」ということです。人の成長過程では、必ず誰かのお世話になるものです。それぞれの場面で、先生・先輩・友人等の面倒になることでしょう。しかし、それらの人達を自分で選ぶことはできず、皆、偶然に遭遇したのです。
したがって、これからめぐり合う人達の中には、自分にとってかけがえのない人がいる可能性があります。そう考えると、皆さんには、未知なる可能性が秘められているといえるのです。また、好き嫌いに関わらず、誰とでも交流し、何かを吸収してほしいと思います。そうすることは自分を高めることになるのです。
二つ目は「努力すれば必ず達成できる」ということです。皆さんは、家庭では団欒をしている時間帯に、歯をくいしばりながら通学し、卒業を迎えた栄光の12名です。定時制を卒業することはなまやさしくないことを皆さんは一番良く知っています。ですから、今ここで手にした卒業証書は、皆さんにとってかけがえのない「苦労と努力の証」なのです。また、地道に努力をすれば、いつか必ず達成できることを立派に証明したものなのです。 明日からは「よくやった」と言ってくれたり、「休むな」と優しく励ましてくれたり、時には叱ってくれる先生はもういません。これからは、「自分で自分を励まし」「自分で自分を叱る」という自律の生活をしていかなければならないのです。どうか皆さん、やればできるということに自信を持ち、強く生きてほしいと心から願っております。
さて、卒業生の皆さんの活躍は、上級生として素晴らしいものでした。皆さん一人一人が、東高定時制に新たな伝統を与えてくれたこと、そして、たくさんの楽しい思い出を後輩に残してくれたことに対して、改めて「ありがとう」と申し上げます。元気溌剌とした若い皆さんの前途は希望に満ち洋々としております。本校卒業生としての誇りを持ち、社会に大きく羽ばたく人間になってほしいと強く念願しております。
最後になりましたが、定時制高校は、入学はし易いが、卒業はし難い道のりなのです。そこへ毎日送り出すご家庭には、言葉でいい尽くせぬご苦労があったかと思います。その間、お子様を暖かく見守り励ましてこられた保護者の皆様に、心から敬意を表する次第であります。また、本校の教育活動に深いご理解と温かいご支援をいただきましたことに対し、深く感謝申し上げます。
では、卒業生の皆さん「ごきげんよう」。本校教職員が心の底から声援を送っていることを申し添えて式辞といたします。
平成20年3月1日
北海道旭川東高等学校長 富 樫 一 憲